はじめに
【ラグビーワールドカップの概要】
ラグビーワールドカップは、サッカーワールドカップや夏季オリンピックに続く、世界で最も盛大なスポーツイベントの一つとして称されています。この大会は、国境を越えて多くの人々を魅了し、熱狂の渦に巻き込んでいます。
2019年、日本がこの大舞台を担った際、驚異的な数字が記録されました。総観客動員数はなんと約160万人!そして、テレビを通じて世界中のファンが見入った結果、視聴者数は約4億人を突破しました。これだけの人々が一堂に会することで、日本全体がラグビーの魅力に包まれました。
そして、2023年のフランス大会。さらなる盛況ぶりを予感させる数字が飛び出しました。総観客動員数は約250万人へと増加!テレビを通じての熱狂も更なる高みへ、視聴者数は約5億人にも達しました。これだけの人々が熱狂する中で、ラグビーの魅力は無限大です。
経済的な面でも、ラグビーワールドカップは大きな波紋を投じています。2019年の日本大会では、約4300億円という経済効果がもたらされました。そして、2023年のフランス大会では、この数字はさらに約6000億円へと膨らんでいます。この大会がもたらす経済的な活性化は、ホスト国だけでなく、参加国にも多大な恩恵をもたらしています。
ラグビーワールドカップは、スポーツの枠を超えて、文化や経済、そして観る人々の心をも動かす魔法のような大会です。次回のオーストラリア大会も、その熱狂と感動が世界中を魅了することでしょう。
【2023年 フランス大会】
▼日本代表プロフィール
●監督:ジェイミー・ジョセフ
●コーチ:トニー・ブラウン(アタック)、ジョン・ミッチェル(ディフェンス)、長谷川慎(スクラム)
●主将:姫野和樹
●主力選手:姫野和樹、マイケル、稲垣啓太、堀江翔太、アマト・ファカタバ、ピーター・ラピース・ラブスフカニ、松田力也、中村亮土、ディランライリー、松島幸太朗、レメキ・ロマノ・ラヴァら
●戦術:世界屈指のスクラムと変幻自在のキックで、常に相手へ対してプレッシャーを掛けることで、ミスを誘う
●ユニフォーム
(引用元:Doal.com)
▼日本代表の大会ハイライト
【チリ戦】○42-10
過去一度も対戦したことがなく、日本代表にとって未知数の相手。
前半、チリへ先制トライを許すも日本代表はLOアマト・ファカタヴァの2トライを含む3トライを上げ、21-7で試合を折り返す。
後半早々、チリのテンポの速いアタックに食い込まれ、トライを許してしまい、一時7点差に迫られる。しかし、日本代表は強みのスクラムで終始相手にプレッシャーかけ続け、FLリーチマイケル、CTB中村亮土、LOワーナー・ディアンズらのトライで相手を突き放し、最終スコア42-10で勝利。
【イングランド戦】●10-27
前年2022年の秋のテストマッチでは13-52で大敗している相手。本大会、LOマロ・イトジェやFLトム・カリーらを始めとする機動力・パワーのあるFWで圧力をかけ、WTBエリオット・デイリー(188cm/90kg)、ジョニー・メイ(188cm/90kg)、FBフレディ・シュチュワート(196cm/105kg)ら世界屈指の長身バックスリーらが強みをする空中戦で、試合を有利に進める。
前半、日本代表はSO松田力也のペナルティゴールで一時期リードするも、イングランド代表の重力級FWの圧力を受け、再度リードを許す。前半、日本13-9イングランドで試合を折り返す。
後半も日本代表は、スクラムや多彩なキックで相手にプレッシャーを掛け続け、後半65分まで8点差までで追い詰める。しかし、イングランド代表の196cmのFBフレディ・スチュワートへのクロスキックパスからのトライとCTBマーチャントの突破からの連続トライを許し、最終スコア10-27で敗れる。
【サモア戦】○28-22
過去2回のワールドカップでは勝利しているも、本大会直前に行われたテストマッチでは敗れた相手。従来のサモア人で構成されたメンバーに、サモアにルーツを持つ元ニュージーランド代表FWスティーブン・ルアトゥア、WTBベン・ラム、ワラビーズの元司令塔SOクリスチャン・リアリファノを加えた強力布陣。
前半、FBレメキロマノラヴァの突破からチャンスを作り、相手ゴール前でFLピーター・ラピース・ラブスフカニがトライ。その後、サモア代表にラインアウトモールからトライを奪われるも、日本代表もボール展開から最後ボールを受け取ったFLリーチマイケルがゴール左隅にトライ。前半、日本17-8サモアで試合を折り返す。
後半開始早々、日本代表は相手陣内のラインアウトモールからトライを奪い、スコア突き放す。その後、サモア代表の反撃もあり、2トライを許すも、日本代表はSO松田力也のペナルティコールにより着実にスコアを積み上げ、最終スコアは28-22で勝利。
【アルゼンチン戦】●27-39
過去6度対戦し、1度しか勝利したことがない相手。(直近の対戦戦績は2016年11月5日(秩父宮)20-54で敗戦。過去4年間、南半球ラグビーチャンピオンでニュージーランドやオーストラリアに勝利し、当時最も勢いに乗っている競合チームの一つ。HOのフリアン・モントーヤ、FLパブロ・マテーラ、SOニコラス・サンチェスらのベテラン勢とFLマルコス・クレメル、WTBマテオ・カレーラスらの若手選手のバランスの取れた布陣。お互いベスト8を賭けた、運命の大一番。
前半開始早々、相手ボールラインアウトからCTBサンティエゴ・チョコバレスに突破を許し、そのままトライ。その後、日本代表のLOアマト・ファカタバのスーパー個人技からのトライで反撃。その後、アルゼンチン代表と日本代表は1トライずつ獲得し、日本14-15アルゼンチン代表で前半終了。
後半も一進一退の攻防が続き、日本代表はFBレメキロマノラヴァのドロップゴールやSO松田力也のペナルティゴールでスコアを重ねるも、アルゼンチン代表のポケットロケットWTBマテオ・カレーラスらの2トライを含む計3トライを許し、最終スコア日本27-39アルゼンチンで試合終了。日本代表は2大会連続での決勝トーナメント出場ならず。
【2019年 日本大会】
▼日本代表プロフィール
●監督:ジェイミー・ジェセフ
●コーチ:トニー・ブラウン(アタック)、長谷川慎(スクラム)
●主将:リーチマイケル
●主力選手:リーチマイケル、堀江翔太、具智元、ルークトンプソン、姫野和樹、流大、田村優、松島幸太朗、福岡堅樹、山中亮平
●戦術:BKから繰り広げられる長短のキックを多用し、常に相手へ対してプレッシャーを掛けることで、ミスを誘う戦術
●ユニフォーム
(引用元:J Sports)
▼日本代表の大会ハイライト
【ロシア戦】○30-10
過去一度も対戦した事が無く、日本代表にとって未知数の相手。当初相手はルーマニア代表だったが、規約違反?でロシア代表が代打としてワールドカップへ出場。
試合開始早々、日本代表のキック処理のミスからトライを奪われ、ラグビーファンの中で暗雲が立ち込める。しかし、FLピーター・ラピース・ラブスフカ二の相手が抱えているボールをもぎ取ってからの独走スーパートライやWTB松島幸太朗らのハットトリック(3トライ)もあり、30-10で圧勝。
【アイルランド戦】○19-12
当時世界ランキング一位だったアイルランドを破る。アイルランド代表のキャプテンであり、精神的支柱であるSOジョナサン・セクストンや世界屈指の突破力を誇るCTBバンディー・アキらを怪我で欠いたが、ほぼベストメンバー。
前半、アイルランド代表のスタンドオフから繰り広げらたショートパントキックによりCTBギャリー・リングローズとFBロブ・カーニーに2トライを許す。しかし、世界で最も強力とされるアイルランド代表の超強力FWをスクラムで押し勝つなど、セットピースにおいて日本が有利展開にゲームを展開する。日本代表も着実にペナルティゴールを決め、前半日本9-12アイルランド折り返す。
後半、日本代表は鉄壁のディフェンスでアイルランドの猛攻を阻止し、途中から出場したWTB福岡堅樹のトライもあり、19-12でリードを守り切り、試合終了。世界中に大ニュースが走る。
【サモア戦】○38-10
かつて日本でプレーをしていたSOトゥシ・ピシやスーパーラグビー・チーフスでプレーをしていたFBティム・ナナイ・ウィリアムズなどの国際経験豊富なBKに加え、強力FWを有すサモアとの絶対に負けらない試合。
前半、日本の得意とする高速展開ラグビーからCTBティモシー・ラファエレのトライもあり、日本16-9サモアで試合を折り返す。
後半、後にNO.8姫野和樹の代名詞になる「ジャッカル」を炸裂し、日本代表は着実にペナルティゴールを決める。試合終了間際の松島幸太朗選手のトライもあり、計4トライボーナスポイント獲得。最終スコア38-10で勝利。
【スコットランド戦】 ○28-21
過去のワールドカップで一度の勝利した事が無い相手。キャプテンSHグレイグ・レイドローを始めとする、SOフィン・ラッセル、FBスチュアート・ホッグらワールドクラスの実力のある強力BKを中心とする布陣。
前半、日本自陣ペナルティからスコットランド代表のエースSOフィン・ラッセルにトライを許すも日本代表も反撃。得意の超高速展開ラグビーで前半17分に日本代表のトライゲッターWTB松島幸太朗がトライ。その後、スクラムで相手を押し勝ち、ペナルティを獲得する。その勢いで、前半25分にHO堀江翔太の突破からオフロードパスでLOジェームズ・ムーア→FBウィリアム・トゥポウ→PR稲垣啓太とパスを繋いでトライ。前半終了間際の前半39分には、相手ボールキックを受け取ったSO田村優からWTB福岡建機までボールを回し、相手WTBを振り切ってトライ。コンバージョンキックも決め、前半日本21-7で折り返す。
後半開始早々、WTB福岡堅樹が相手ボールをもぎ取り、そのまま快速独走トライ。日本代表が28-7とスコアを大きく突き放すも、スコットランドの猛反撃。後半立て続けに3トライを奪われるも、7点リードを守り切り、試合終了。最終スコアは日本28-21スコットランド。最後、日本代表山中亮平がボールをタッチへ蹴り出した時の瞬間最高視聴率は53.7%を記録。
【南アフリカ戦(準々決勝)】●3-26
当大会開催前の2019年9月6日に熊谷ラグビー場で行われたリポビタンDチャレンジカップでは7-41で負けている相手。伝統的な大柄なサイズと機動力兼ね備えた強力FWと、WTBチェスリン・コルビやWTBマゾカレ・マピンピらのフィニッシャーを備えた布陣。
前半開始早々、相手ボールスクラムから逆サイドに立っていたWTBマゾカレ・マピンピにボールに渡り、日本代表ディフェンスを交わしてトライ。対して日本代表は、今大会アイルランドやスコットランドに押し勝った自慢のスクラムで、南アフリカの強力FWを相手に、スクラムでペナルティを獲得し、3点をスコア。日本3-5南アフリカで前半を折り返す。
後半、日本の度重なるペナルティより、南アフリカは3本連続ゴールを決める。勢いに乗った南アフリカ代表スプリングボクスは、日本陣内22m付近からゴリゴリとモールを推していき、最後SHファフ・デクラークがトライ。その後も南アフリカは、日本が落球したボールを拾うと、WTBマゾカレ・マピンピまで展開し、日本代表WTB松島幸太朗を投げ飛ばしながら、ゴールラインまで駆け巡る。最終スコア日本3-26南アフリカで試合終了。ベスト4進出ならず。
【2015年 イングランド大会】
▼日本代表プロフィール
●監督:エディ・ジョーンズ
●コーチ:スティーブ・ボーズウィック(アタック)、リー・ジョーンズ(ディフェンス)、マルク・ダルマゾ(スクラム)
●主将:リーチマイケル
●中心選手:リーチマイケル、三上正貴、堀江翔太、畠山健介、ルークトンプソン、アマナキ・レレイ・マフィ、田中史朗、小野晃征、立川理道、山田章仁、五郎丸歩
●戦術:ワールドカップ出場国の中で、世界一過酷を謳われた合宿で鍛え抜かれた「ウルトラスーパーフィットネス」で試合中にキックを使わず、ひたすら走り続けアタックをするアグレッシブアタッキングラグビー
●ユニフォーム
(引用元:日本ラグビーフットボール協会)
▼日本代表の大会ハイライト
【南アフリカ戦】○34-32
ワールドカップで当時最優勝回数タイを誇る強豪国、南アフリカ代表スプリングボクス。当時代表キャップ107を持つCTBジャン・デヴィリアス主将を筆頭に、南アフリカのレジェンドLOヴィクター・マットフィールド(123キャップ)、2007年大会のトライ王WTBブライアン・ハバナ(110キャップ)をメンバーに連ねる強力布陣。この試合前のオッズは、ウィリアムヒルによると、南アフリカの1倍(元返し)に対し、日本34倍。
前半序盤、南アフリカのキックオフでスタートし、日本陣内深くに入り込まれれる。しかし、エディ・ジョーンズヘッドコーチの元、鍛え込まれたダブルタックルと素早い起き上がりからのポジショニングによって自陣から脱出。相手の強力FWによるラインアウトモールを阻止する事ができず、2トライを献上する。しかし、日本代表も前半、相手陣内ゴール前ラインアウトで、バックス選手をも含めたモールでトライ。前半日本10-12南アフリカで折り返す。
後半開始早々、日本はペナルティキックのチャンスを得て、ゴールを決める。日本13-12南アフリカと初めてスコアをリードする。しかし、南アフリカLOルーク・デヤハーの突破を許し、再度逆転される。その後、一進一退の攻防が続き、お互いペナルティゴールによってスコアを積み上げ、後半60分時点で日本22-22南アフリカの同点。
ゲームの行方が予想できない中、後半61分、南アフリカHOアドリアン・ストラウスにディフェンスラインを突破され、そのままトライ。しかしその5分後、相手陣日本ボールラインアウトで、サインプレーからSO小野晃征→WTB松島幸太朗→FB五郎丸歩と繋いでトライ。ゴールも決め、後半70分で29-29と同点。
その後、日本陣内でペナルティを犯すと、南アフリカはショットを選択し、ゴールを決め29-32と再度リードを許す。
試合終了間際、後半80分に南アフリカの反則により日本代表はペナルティを獲得。エディ・ジョーンズヘッドコーチから、「ペナルティキックからの同点を狙え。」という指示があったが、日本代表キャプテンFLリーチマイケルは、スクラムを選択。会場がどよめく。
後半85分まで及ぶ日本代表のアタックの連続の末、最後CTB立川理道→NO.8アマナキ・レレイ・マフィ→WTBカーン・ヘスケスと繋ぎ、トライ。ゴールキックは外すも、最終スコア日本34-32南アフリカで日本代表は勝利。
世界中のメディアから「ブライトンの奇跡」や「スポーツ史史上最大の番狂せ」と報道される
【スコットランド戦】●10-45
南アフリカとの世紀の大激闘から中3日で試合を迎える超鬼畜スケジュール。スコットランドはキャプテンSHグレイグ・レイドローとチームの絶対的エースSOフィン・ラッセルを中心とした展開ラグビーを強みとするチーム。日本代表はこれまでワールドカップを含むテストマッチで一度も勝利した事が無い。
前半序盤、日本陣内での日本のペナルティにより、ペナルティゴール成功からの3点をスコットランド献上する。しかし、前半14分、日本マイボールラインアウトからモールで相手ゴールラインまで押し込み、最後NO.8アマナキ・レレイ・マフィがトライ。その後も、スコットランドにペナルティゴールを許し、前半40分の終了間際に日本自陣深くまで攻め込まれるピンチ。しかし、日本代表FB五郎丸歩によるスーパートライセービングタックルにより、相手のスコアチャンスを阻止。前半日本12-7スコットランドで試合終了。
後半、3日前の南アフリカ戦での疲れもあってか、判断ミスや規律の乱れが相次ぎ、スコットランドに5トライと4本のゴールを許してしまう。最終スコア日本代表10-45スコットランドで試合終了。
【サモア戦】○26-5
史上初のベスト8進出への望みに掛けて、絶対に負けられない相手。ワールドカップで過去2回ベスト8に進出した実績を持ち、日本代表が過去対戦し、2勝11敗と大きく負け越している相手。ワールドクラスの体格を持つ強力FW陣に加え、SOトゥシ・ピシ、FBティム・ナナイ・ウィリアムズらの国際経験豊かなBKが中心の布陣。特に、WTBアレサナ・ツイランギはイングランド代表のCTBマヌ・ツイランギの5人兄弟のうちの兄だり、WTBでありながら、185cm,124kgの体格を持つ。
前半、サモア代表側の2枚のシンビンと規律の乱れによる度重なるペナルティにより、日本優勢に試合に進める。前半にはサモア側の反則からのペナルティトライ、前半終了間際のWTB山田章仁のゴール隅へのトライの2トライを獲得。前半、日本20-0サモアで折り返す。
後半、サモア代表の反撃を受けるも、日本代表の懸命なディフェンスにより1トライに抑える。一方、サモア代表の反則から日本FB五郎丸歩が2つのペナルティゴールを決め、最終スコア日本26-5サモアで試合終了。
【アメリカ戦】○28-15
過去2回のワールドカップ(1987年・2003年)に対戦し、いずれも●18-21、●26-39と一度も勝利した事がない相手。7人制代表でセブンズワールドシリーズのベスト7に選ばれた経験を持つWTBザック・テスト、2大会前のRWCで大会ベストトライに選ばれた快速を持つWTBタクズワ・ングウェニアの両WTBに強みを持つ。
前半、日本代表SO小野晃征からのゴロパントから、WTB藤田慶和→WTB松島幸太朗と繋いでトライ。その後、アメリカのエースWTBタクズワ・ングウェニアにトライを返されるも、日本代表もモールからWTB藤田慶和がボールを押さえ込んでトライ。FB五郎丸歩のペナルティゴールも決め、前半日本17-8アメリカで折り返す。
後半、日本代表とアメリカ代表がそれぞれペナルティゴールとトライを決め、一時7点差までも詰められるも、試合終了終盤、FB五郎丸歩がペナルティゴールを決め、突き放す。日本28-15アメリカで試合終了。
【2011年 ニュージーランド大会】
▼日本代表プロフィール
●監督:ジョン・カーワン
●主将:菊谷崇
●主力選手:菊谷崇、青木佑輔、畠山健介、大野均、ホラニ龍コリニアシ、田中史明、ジェームズアレジ、ニコラスライアン、小野澤宏時ら
●戦術:スクラムハーフを起点とした高速展開ラグビー。ラックからの素早い球出しで、小野澤といった決定力のあるWTBを走らせる。
●ユニフォーム
(引用元:日本ラグビーフットボール協会)
▼日本代表の大会ハイライト
【フランス戦】●21-47
前半、日本代表はフランス代表に17点差をつけられるも、HO堀江翔太がトライを決めて日本11-15フランスで試合を折り返す。後半はSOジェームズ・アレジがトライをペナルティゴールを加えて21-37と追撃するも、試合終盤にフランス代表の反撃を受けて、最終スコア日本21-47フランスで敗れる。
【ニュージーランド戦】●7-83
5日後に行われるトンガ戦へ向けてSH田中史明、SOジェームズ・アレジ、CTBライアン・ニコラスら主力メンバーを温存して臨む。結果としては、ニュージランド代表CTBソニー・ビル・ウィリアムズ、WTBリチャード・カフィらのトライ含む計13トライを献上した。しかし、日本代表は後半、相手パスをインターセプトしたWTB小野澤宏時がトライを上げる。最終スコアは日本83-7ニュージーランドと大敗を喫する。
【トンガ戦】●18-31
ベストメンバーで臨んだトンガ戦。試合開始早々、トンガ代表にトライを献上し、その後も終始攻め込まれる展開。日本代表PR畠山健介、FLマイケル・リーチらがトライを返し、前半日本13-18トンガで試合を折り返す。後半に入り、トンガ代表の猛攻を受け続け、1トライ2ゴールを献上し、最終スコア日本18-31トンガで敗れる。
【カナダ戦】△23-23
20年ぶりのワールドカップの大会勝利が掛かった試合。前半、HO堀江翔太、WTB遠藤幸佑らのトライもあり、日本17-7トンガで試合を折り返す。後半、カナダ代表の猛攻を受けながらもSOジェームズ・アレジがペナルティゴールを2本決める。試合終了まで残り6分まで8点リードをしていたが、カナダ代表に1トライ1ペナルティゴールを決めれられ、最終スコア23-23のドローで試合終了。2007年に引き続き、2大会連続の引き分け決着となる。
【2007大会 フランス大会】
▼日本代表のプロフィール
●監督:ジョン・カーワン
●主将:箕内拓郎
●主力選手:箕内拓郎、大野均、ハレ・マキリ、吉田朋生、今村雄太、高田耕造、今村雄太、大西将太郎、小野澤宏時
●ユニフォーム
(引用元:ラグビーリパブリック)
▼日本代表の大会ハイライト
戦績は0勝3敗1分。オーストラリア(●3-91)、フィジー(●31-35)、ウェールズ(●18-72)に敗れ、カナダに引き分け(12-12)。予選プール敗退。
【カナダ戦】△12-12
プール最終戦では、宿敵カナダ代表と対戦。試合では一進一退の攻防の中、後半の終盤までカナダ代表が12-5でリード。このままカナダ代表が逃げ切るかと思われた後半43分に、日本代表センター(CTB)平浩二のインゴール右隅へのトライでスコアは12-10。
最後、日本代表のエース、大西将太郎選手のコンバージョンキックの成功により12-12で引き分けに持ち込んだ。この試合結果により、日本代表は、ワールドカップ連敗を13で引き止めることに成功。
【2003年オーストラリア大会】
▼日本代表プロフィール
●監督:向井昭吾
●主将:箕内拓郎
●主力選手:箕内拓郎、長谷川慎、伊藤剛臣、元木由記夫、大畑大介
▼日本代表の大会ハイライト
戦績は0勝4敗。フランス(●29-51)、スコットランド(●11-32)、フィジー(●13-41)、アメリカ(●26-39)に敗れる。予選プール敗退。15日間で4試合というタイトなスケジュールの中、フランスやスコットランドの強豪国に善戦を繰り広げる。
【スコットランド戦】●11-32
SH辻高志やSO廣瀬佳司のHB団を始めとする小柄な日本代表が、大柄なスコットランドの選手へ立ち向かう姿に、観る者の胸を熱くさせる。この大会を機に日本代表は「ブレイブ・ブロッサムズ(勇敢な桜の戦士)」と呼ばれるようになる。
【フランス戦】●29-51
マイボールラインアウトからジョージ・コニアの切れ味の鋭いカットインで華麗なトライを奪う。その後もトライを奪い、計2トライを奪う活躍を見せる。
【〜1990年代大会】
▼各大会での日本代表のハイライト
【1999年ウェールズ大会】
戦績は3戦0勝3敗。ウェールズ(●15-64)、サモア(●9-43)、アルゼンチン(●12-33)と対戦し、3試合とも敗れる。予選プール敗退。
【1995年南アフリカ大会】
戦績は3戦0勝3敗。ニュージーランド(●17-145)、アイルランド(●28-50)、ウェールズ(●10-57)と対戦。ニュージーランドからの145失点は、ワールドカップ史上最多失点を記録し、日本ラグビーにとって「ブルームフォンテーンの悪魔」と呼ばれるほど衝撃的な敗戦。
【1991年イングランド大会】
戦績は3戦1勝2敗。スコットランド(●9-47)、アイルランド(●16-32)、ジンバブエ(○52-8)と対戦。ジンバブエ戦での勝利は、日本ラグビー界にとってワールドカップ初勝利となる。
【1987年ニュージーランド/オーストラリア】
戦績は3戦0勝3敗。オーストラリア(●23-42)、イングランド(●7-60)、アメリカ(●18-21)と対戦。国際ラグビー評議会(現ワールドラグビー)の加盟8カ国と、日本を含む招待9カ国の計16カ国が参加した記念すべき第一回大会。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
先日行われたラグビーワールドカップフランス大会では、日本代表は惜しくもベスト8進出にはなりませんでしたが、2027年のオーストラリア大会での活躍に繋がる結果を残せたのではないかと私は思います。
個人的には、日本ラグビーにおける一番のハイライトは、ワールドカップ2015年大会での南アフリカ戦での勝利です。当時、その試合を観戦していた私含むラグビーファンの中で、日本が勝つことを予想していた人は誰1人としていなかったと思います。
本記事で紹介したように、長い歴史においてラグビー最弱国だった日本が、ファンの応援と期待と共に成長し、ラグビー強豪国と対等に渡り合うまでに成長していくストーリーが日本中のラグビーファンを魅了しているのだと思います。
私もその内の1人で、ラグビーファンとして2011年からテレビやスタジアムで代表戦を観戦し、ラグビー強豪国に勝てないもどかしい思いをたぎらせていたからこそ、2015年の南アフリカ戦の勝利、そして2019年のアイルランド・スコットランドを破った上でのベスト8進出は、感極まりました。
2023年12月からエディー・ジョーンズ氏がヘッドコーチとして再就任することに賛否両論はあると思いますが、私は大賛成です。
2027年のオーストラリア大会ではベスト8進出だけでなく、優勝まで導いてくれることを期待し、ファンとしてそれを応援していきたいと思います。